#166 ラテンの職人

ブラジルの職人と聞くと、どのような人を想像するでしょうか?
気さくで陽気、おしゃべりしながら仕事をして、細かい事は気にしない、そんなイメージがあるかもしれません。
今回訪れた銅製品の工場で働く人たちは、意外にも静かに、黙々と仕事をされていました。ものづくりに対する姿勢は日本の職人さんと同じで、開放的な南国の陽気と寡黙な職人さんたちとの対比が新鮮でした。
素材の切り出しから成型、仕上げまで、一つ一つ時間をかけて丁寧に作られていく銅の器や鍋は、ブラジルの家庭からレストランまで、日常に浸透しています。

この工場があるのはブラジル南東部に位置するミナス・ジェライス州の田舎町。日本語で「鉱脈全般」という州名のとおり、この地域では金や鉄鉱石をはじめ、数多くの宝石や鉱物が産出されており、銅製品工場の他にも、鉄やアルミを使った製品をつくる工場が点在しています。