#212 ハーブを巡る旅
Found MUJI 青山では2016年3月4日、新田理恵さんによるトークイベント&試飲会を開催しました。
「40秒目を閉じて、身体の声を聞きましょう。」
自分の身体と向き合うことから始まったトークイベント&試飲会。
新田理恵さんが在来種のハーブを巡って日本中を旅することになったのは、国際中医薬膳調理師として漢方の薬草を扱うにあたり、国産の素材が入手しづらかったことがきっかけだそう。日本にもあるはず、と地方に目を向ければ、土地ごとに在来種のハーブを昔ながらの方法でくらしに利用したり、ハーブを産業として未来につなげるために活動している人々との出会いがありました。
ドクダミ・スギナ・ヨモギ・カキドウシなど、野山や家の周辺で摘んだ薬草を買い取って加工し販売する宮崎県霧島地方のハーブ店。庭にザルを広げ天日干しされたドクダミの葉や、おばあちゃんが摘みとって干した葉をトラックで回収に回る風景が見られました。ハーブは軽いので、高齢者や女性も手軽にできる副業で、地域の資源を活かした産業になっています。
全国のハーブの産地では、地域の宝を大切にしようという動きが徐々に高まっているとのこと。これからの新田さんの活動も楽しみです。
販売中の国産ハーブと穀物のお茶5種は、春の季節に合わせ、この時期の身体の状態を改善するブレンド、春の香りを感じられるブレンドをつくっていただきました。
香りや味わいはひとつひとつ、それぞれの植物の風味が個性的で、飲むと成分が身体に染み渡るようなちからを感じられます。美味しいと感じたブレンドは、味の好みだけでなく今身体が求めている成分を持っているそう。身体の声を聞きながら、ゆっくり味わってみてはいかがでしょう。
■カキドオシとどくだみ /爽やかブレンド
ミントのような爽やかな香りのカキドオシに、落ち着いた渋みがあるどくだみを、ほんのり加えました。清涼感のある風味で、すっきりしたい時や食後におすすめです。
■赤紫蘇と金時生姜 /ぽかぽか、あたたかブレンド
高知県では昔、紫蘇のお茶(せいそう茶)がよく飲まれていたと言われます。華やかな香りを含む赤紫蘇をベースにしました。杜仲茶や金時生姜を合わせ、あたたまりたい時におすすめです。
■クマザサとさるのこしかけ /すっきりブレンド
クマザサとカキドオシの青い香りの爽やかさと、甘みのあるさるのこしかけのまろやかさが調和した味わいです。すっきりしたい時におすすめのブレンドに仕上げました。
■スギナとよもぎ /春の香りのブレンド
春が旬のよもぎに和歌山産のみかんの皮とスギナを合わせ、すっきりとした味わいに仕上げました。飲み終わった茶殻をまとめて濃く煮出し、お風呂に入れると二度楽しめます。
■とうもろこしとみかんの皮 /おだやかブレンド
ほっとひと息安らぎたい時におすすめのブレンド。在来種である阿蘇とうもろこしの香ばしさに、さるのこしかけのまろやかな旨味と、みかんの皮の華やかな香りを添えました。
【新田さんおすすめの、ハーブと穀物のお茶を煎じて飲む方法】
600ccの水にティースプーン4杯くらいの茶葉を入れ20-40分、お湯が半分になるまで弱火で煮詰める。一度に飲んでも、一日何回かに分けて飲んでも可。ハーブのバスパックも煮出してから煮汁ごとお風呂に入れるとより濃い成分を楽しめる。