#224 ひのきの森
高知空港から車で一時間半ほど進むと「四万十ひのき」の森に出会います。
ひのき箱をつくっているのは森のすぐそばにある四万十町森林組合の大正集成材工場。 ひのきは浴槽やまな板にも使われる水に強く香りのよい材で、抗菌消臭の効果も期待され、古くから利用されていました。
四万十町森林組合では、森林を管理しながら多くの住宅用のひのき材を切り出しています。 その一方で住宅用には使えない端材や曲がり材(斜面に木を生やす為に発生する、根元の曲がった部分)は「市場価値がない材料」として山に放置され、山や環境の荒廃につながっていました。 循環できる山づくりを目指す四万十町周辺の森林組合は、放置されていた材料を「市場価値のある材料」に生まれ変わらせるために、1989年に集成材工場の操業を開始しました。 以来、四万十町周辺では捨てる材はなくなり、それらを有効活用した集成材や家具がつくられています。
木箱は古くから輸送や保管に使われ、用途やつくり勝手により様々な形が生まれました。 Found MUJI BOX2で販売しているひのき箱は、木材工場で使われている木箱を無印良品の収納用品のサイズに合わせました。 単純だからこそ、自由に利用できる使い勝手のよい箱です。