#035 熊野筆で書きましょう
3月24日、FoundMUJI青山にて「My Found MUJI」で販売中の広島県の熊野筆を使ったワークショップを行いました。講師に「夕ぐれの書道教室」を主催されている松田佳昌(かしょう)さんを迎え、熊野筆を使って字を書きました。
熊野筆とは、広島県安芸郡熊野町で、江戸時代末期頃からつくられてきた筆です。ひとつひとつ伝統工芸士の熟練の手によりつくられています。
まずは墨をするところから始めました。墨のにおいを嗅ぐと不思議と心が安まる気がします。みなさん徐々にお習字の世界に引き込まれていくようでした。
事前に先生にご用意いただいたお手本を見ながら半紙に書いていきます。先生に手を執ってもらい筆運びを学ぶことも。先生は華奢なお姿に似合わず、力強くリードしてくれたそうです。
佳昌先生曰く、先生にも先生が居て、その先生のお手本を忠実に習ってきたそうです。そして佳昌先生が書くお手本もまた、その生徒の方々に受け継がれていくという重大な責任を負っていると感じておられるそうです。
受継ぐ、とはこういうことかと目からうろこが落ちる思いでした。忠実に先人の技の習得を目指し修練することで、文字を守っておられる方がいるのですね。
熊野筆も受継がれて今に至るものです。この2つに通じる受継がれる精神に触れたワークショップでした。
熊野町 / 広島県
「熊野筆は日本が世界に誇る伝統工芸品のひとつです。職人が手作業で逆毛を1本1本取り除き、毛先はカットせず毛本来をそのまま活かす、まさに匠の技によってつくられる一品。しなやかで優しい肌触りで化粧をするにはピッタリ。熊野筆は日本の誇り、広島の誇りです。」
無印良品 ゆめタウン呉 太田 美紀