#052 temp press

Found MUJI青山にて開催中の「2DAY SHOWS」。第3弾の6月23日(土)と24日(日)は、活版印刷の澤辺由記子さん(temp press)。

グラフィックデザイナーの澤辺由記子さんが主宰する、活版印刷とタイポグラフィーにまつわるプライベートプレス「temp press」。
澤辺さんの工房では元々、活版印刷機のローラーのインキを拭う前、無印良品のクラフト封筒の三角の折り返し部分をローラーで転がしインキで染めた、まかない封筒を作られていました。
今回の「2DAY SHOWS」では特別に、そのまかない封筒「tinted envelope」、無印良品のノートに2色の印刷インキで手染めされた縞模様の「tinted notebook」、そして無印良品のエンジ色を使った封筒と便箋のセット「tinted letterset」を販売しています。
特に「tinted letterset」には、無印良品の印刷物で実際に使われているエンジ色のインキが使われています。便箋の罫線も、細い金属の板を切り出して版を作ったオリジナルになります。

土日の2日間限定のイベントとして、「tinted letterset」をご購入のお客様に、その場で活字の名入れサービスを実施いたしました。ファーストネームやニックネームなど、好きな文字を澤辺さんに組んでいただき、活版印刷機にセット。レバーを動かすのはお客様ご自身です。活版印刷機を目にするのも触れるのも初めてという方も多く、自分で名入れをした貴重な便箋を手にした皆さんの嬉しそうな表情が印象的でした。ショーウィンドウの中で行われていたこのイベントに、通りすがりの方々も興味深げにご覧になっていました。

会場では、活版印刷機や道具の他、掃除の時にインキを拭った落ちワタふきん、封筒を挟んでローラーを転がしたクラフト紙、活版印刷に関する資料なども多数展示されています。
澤辺さんのショーウィンドウと1階の売り場は、6月29日(金)まで。6月30日(土)からは、第4弾の中津箒の職人、吉田慎司さんの展示•販売がスタートします。どうぞお楽しみに。

 


 

澤辺由記子(temp press/活版印刷)
グラフィックデザイナー。凸版印刷・印刷博物館にて活版印刷のアーカイブ、ワークショップを通じた普及活動に携わり、数多くの活版職人に直接技術を学ぶ。その後、「temp press」をはじめ、更なる研究活動を行う。http://temppress.jp/


 

6月30日(土)・7月1日(日)の予定

吉田慎司(まちづくり山上/箒職人)
明治時代より作られていた「中津箒」を作る箒職人、吉田慎司。神奈川県愛川町中津で、原料であるホウキモロコシを全て一貫した無農薬の自社生産を行っています。また製造をすべて手作りで行うことで、耐久性はもちろん、柔らかくコシがある箒に仕上がります。今回は、山ぶどうの木の柄を用いた大きめな箒からパソコン周りに使える細箒、ストラップになる小さな魔除け箒まで、さまざまなサイズの箒を販売します。