#059 バッチャン焼
ベトナム陶器の代表ともいわれるバッチャン焼は、ベトナム北部、首都ハノイから車で30分ほどのバッチャン村でつくられています。ほとんどの村民が陶器に関わる仕事をして生活しているこの村では、紅河(ホン河)が運ぶ良質な粘土が堆積し、この丈夫で色味の良い陶器を作り出すといわれています。工場では液体状の粘土を石膏型に流し込み成型する「機械ろくろ」という製法でつくられています。
中国の影響を強く受けているといわれているバッチャン焼。中国から伝わり、明王朝への貢ぎ物にもされてきたそうです。日本には安土桃山時代の朱印船貿易がきっかけとなり紹介され、茶人の間で「安南焼」として古くから親しまれていました。
バッチャン焼といえば伝統柄の菊やトンボなどのモチーフを赤色や藍色で手描きされたものがおなじみですが、FoundMUJIで販売中のものは素地の白さとキメの細かさ、半ツヤの質感を活かし、絵付をせずに仕上げています。素朴で温もりのある器を、様々な料理にどうぞご使用下さい。