#120 Plain Style 2 - 松澤紀美子さん
松澤紀美子さんは、布をつかった作品をつくります。
松澤さんのものも「作品」というよりは、生活に入り込んだ「道具」です。彼女が普段身につけているエプロンも、使っているコースターも、ノートカバーも、澄さんのバッグも、全て松澤さんがご自身でつくられたものです。今あるものを上手く利用しながら、手を加えて自分たちに合った大切なものにしていく。松澤さんの暮らしもまた、「プレーン」そのものです。
松澤さんの道具づくりは布を探すところから始まっています。普段から骨董市や生地店で気に入ったものがあると買いためておくそうです。
今回、Found MUJIの企画に向けて、無印良品の生地を選んでもらい、全ての製品をご自身の手でつくっていただきました。麻の風合いを生かした生地をエプロンとコースターに。厚手の麻のクッション生地をダブルループバッグに。ダッフルコートに使われた目の詰まった綿のツイル生地を大きなバッグに。適材適所の生地選び。
松澤さんの「道具」は見えないところまでしっかり考え抜かれています。例えば、松澤さんは縫う前に必ず生地を洗うそうです。だからお客様が洗っても縮みが少なく安心です。また、コースターの中には麻のワッフル生地(こちらも無印良品の生地を使っています)が入っており吸水性と速乾性に優れています。エプロンやバッグのポケットの口には裏地を当てています。そして、さらに驚きなのが、バッグの持ち手。こちらは中の芯をご自身で麻ひもを撚ってロープ状のものをつくり、それを生地でキッチリと手縫いで覆います。そうすることで年月を経て芯が細くなりカバーしていた生地が余る、ということがなくなるそうです。
素材も、使い勝手も、丈夫さも。永く使っていただける良品です。
開催期間:2013 年6月14日(金)~ 6月25日(火)まで
開催店舗:Found MUJI 青山