#014 津軽の鳩笛
桜の名所として知られる、青森県弘前市を訪れました。
下川原焼は、割型に粘土を詰めて型どりし素焼きした生地に色を塗って仕上げます。
元々は食器などの日用雑器を作っていたのですが、当時の藩主が津軽の地に玩具が少ないことを憂い、冬期の閑暇を利用して土人形を作ることを命じました。
以来約200年間、津軽を代表する玩具として人々から親しまれています。
下川原焼職人である阿保さんの工房兼販売店には、大小色とりどりの鳩笛や人形笛、ひな人形、ねぷた人形など、様々な下川原焼が展示されています。
どれも鳩笛に負けず劣らずの愛嬌ある素朴な表情で、見る人の目を和ませます。
「ホーホー」という鳩笛の優しい音色は時間の流れを緩やかにさせ、ついつい工房に長居をしてしまいました。