#091 日本の布をめぐる旅 2
久留米絣
福岡県久留米市でつくられる、糸でくくる手法の久留米絣は、江戸後期から伝わる日本三大絣の一つで、200年ほど前から織られ始めました。今でも小規模ながら、数十軒の織元さんが丁寧な手しごとを続けています。絣の糸をつくるための「くくり」の工程では、少しだけ機械の力を借りて、手作業を効率よく忠実に再現しています。久留米絣には、それぞれの織元さんで得意とする絣の図案があります。使い込むほどに柔らかくなる木綿にのせられた絣の柄は、経絣、緯絣、経緯絣、と絣を使いわけ、シンプルで大胆な柄から緻密で繊細な柄まで数多くつくられています。